《慢心》人間三〇、四〇の頃は、たかぶっていて、慢心するらしい。目が届かないのに、えらいものをつくったと信じ込む。実は恥をさらしているのである。だが、自分はいっこうに気づかない。といって、これを人が教えても、当人にはわからない。わかろうとしないからだ。(酒井田柿右衛門)